ROY草子 16年前からのメッセージ
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16年前からのメッセージ
2010-05-05 Wed 18:41
GW中にちょっとだけ片付け物をしていました。
異動したので,いらなくなったものをえいっと片づけて…ということで,いらないと思われる古いカセットテープも処分していました。
外側から見て,特に何も書かれていなさそうなものをより分けておき,さて捨てようと思ったとき,
「中の紙は分別して!」という母の声が。
もし,この声がかからなかったら,わたしはとても大切なものをなくすところでした。
1つずつケースを開けていくと…あるカセットの下から手紙が出てきました。
どう見ても,中学生くらいの女の子の文字。
しかも,クラス全員のメッセージと,一足早い合唱コンクールという言葉。
「あっ!」
思い当たるのは最初に臨時採用で赴任した中学校で副担任をしていたあるクラスでした。
早速テープを再生してみると,懐かしい声と合唱が聞こえてきました。
たった3ヶ月くらいしかいなかった中学校。初めて自分の責任で担当した授業。
必死になって教材研究して作った指導案を毎回見てくれた国語科の先輩。
「好きな部活を受け持っていいよ」とおっしゃってくれ,バスケ部を担当させてもらったこと。
いろいろなことを思い出しました。
このクラスの子たちは,3年最後の合唱コンクールに向けて日々練習をしていたのですが,なぜか伴奏がつくと音程がはずれてしまうので,アカペラで勝負することにしたのでした。
曲は「Let's search for tomorrow」です。
(『のだめカンタービレ』の単行本巻末に名前が出てくる方が作曲していることに気づくのは当然のだめが出版されてからですが…。)
この子達の合唱を聴いていなかったら,卒業式で受け持ちの子たちに歌わせることはなかったと思います。
それくらい,素敵なハーモニーを持つ曲でした。
そして,子どもたちからのメッセージ。
まだ大学を出たばかりの自分に,真剣に語ってくれた言葉。
手探り状態でやっていた授業を楽しかったと言ってくれた子。
暗唱させた「月日は百代の…」を数人で吹き込んでくれた子たち。
そして,この子達と関わる時間を多くくれた担任の先生。
何度かHRに出たり,出席をとったりしたこともあったのです。
もちろん,合唱コンクールの練習時間におじゃまさせてくれたことも…。
「この素敵なハーモニーを本番で聴きたかったなあ。」というつぶやきに,テープをプレゼントすることで応えてくれた3年10組のみんなとS先生。
あのころ,全力でやっていたからこそ,このテープがわたしの手元にあるのだと思います。
今でも全力でやっているつもりだけれど,ベテランと保護者から呼ばれるだけの年月が経ってしまい,どこかで慣れてしまっている自分がいる。
このテープをくれた子たちは,すでに30歳を超えています。一緒に仕事をしている若手よりも年齢が上になっているということにびっくりしつつ,15歳の頃のあの子たちといつでも出会えることに嬉しさを感じています。
そして,自分の原点はここにあるのだと,再認識させてくれたことに感謝しています。
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