ROY草子 学習指導要領改訂
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学習指導要領改訂
2008-02-17 Sun 21:02
内容を見て唖然…。
英語を5,6年生で週1回実施。
教科書なし。ということは,教師の裁量に任せる…ということですな。
……それじゃ総合的な学習と一緒じゃないか!
熱心に取り組んだ学校とそうでない学校との差がはっきり出ているというのに,また同じことを繰り返す気なのか。

削減した内容を復活させたり,新規に加えたりしているが,こちらも解せない。
前回の改訂の際に,3割削減するぶん,基礎学力の徹底に重点を置いたのではなかったのか。
その趣旨をどこへ置き去ったのか。
PISAの結果だって,基礎学力の低下ではなく,思考力が低下していることを表しているじゃないか。といっても,あのテストで思考力が低下していると言われても正直困る。実際にPISAの問題を見てみたけど,あれは日本の学校のテストではほとんど出されない形式。その結果を受けて「学力が低下しました」なんて,簡単に言わないでほしい。
また,1学級の人数が多すぎる。大規模校は未だに40人学級。これで,どうやってきめ細かく児童へ指導しろというのだろう。
教員の数は財政難で増やせないという。それでいて,学力は伸ばせという。漢字ドリルやテストの採点一つ取ったって,人数が少ない方がずっと早い時間で終わるのは当たり前。その分,子供一人一人に接する時間も多くなる。
そこへ持ってきて,わけのわからない保護者のクレーム対応。
ただでさえ時間がないのに,これ以上どうしろというのだろう。

また,「ゆとり」は地域や家庭での教育力を育てることもねらいとしてあったはずだ。その教育力が結局育っておらず,躾まで「学校で」と言い出す始末。それで「学力」をどうやって伸ばせというのか。
「ゆとり」の意味が学校現場に浸透しなかったというが,国民全体に浸透していなかったことの表れではないか。

もともと,前回の3割減の際に,現場では「こんな削減は無謀だ」という声がずっとあがっていた。だから,改訂後もこちらの裁量で削除された内容も教えていることが多かった。現場は必死にフォローしていたのだ。
天体に関する内容なんて,5,6年で扱っていた内容が4年に全部おり,しかもあまりにも簡単内容になっていたので,今まで5,6年で教えていた分は全部扱った。月の満ち欠けについても教えた。星の動きも,北の空と南の空では違うことまで教えた。それでも,なんとか授業時間におさめている。
円周率の「3」だって,必ず「3.14」を教え,実際にその計算をさせてきた。
こういう努力をしている教師はたくさんいるのだ。

文部科学省はいつでも現場をないがしろにする。
現場を知らない人間が,勝手に指導要領を改訂していく。
だから,いつでも机上の空論で終わってしまい,現場に負担ばかりかかる結果になる。
現場経験をした者が指導要領の改訂に全面的に関わった方がよいのではないか。
現場をほんの数時間見学しただけで何が分かるというのか。
最低でも1年間,教員として,しかも学級担任として実務をこなした後,文部科学省で仕事をしてほしいものだ。
今年度,2名だけそれを経験したらしいが,文部科学省の職員全員に必要なことだと思う。

「ゆとり世代」がネット上でずいぶんとバカにされたり,自信を失っているという話題が出ているが,そんな必要はないと思う。
こう言ってはなんだが,本当に知りたい,学びたいと思うのであれば,自分でいくらでも学ぶことはできる。周りにいくらでも教えてくれる人はいるはず。

今,「ゆとり世代」の子どもたちをずっと教えてきているが,わたしは答えをすぐには教えない。「何でそうなると思う?」と必ずかえす。4年生で分数のかけ算を解くことができる子には「何で分数をかける必要があるのか?」と質問した。真分数をかけたら答えが小さくなるのはなぜか,これも考えさせる。ただのテクニックなら,覚えればよいのだからいくらでもできる。それこそ,学年関係なしに習得できる。でも,本質が分からずに計算だけできても意味がない。だから,子どもたちに意味を考えさせる。言葉の意味も,辞書で徹底的に調べさせる。
わからなければ,調べればよい。自分で学んで知る喜びがわかればよい。そうすれば,自分で意欲を持って学ぶようになるから。
社会では県内の市について調べているが,必ず地理的な条件とさかんな産業の関連性を考えさせて発表させている。単純に,資料集に載っていることを発表するだけではダメなのだ。その資料から読みとれることを自分の言葉でまとめないと,自分で理解したことにならない。

さらに,学んだことを実生活に結びつけるようにしている。氷がはっているのを見つけた子たちは「今,氷点下になっているんだ。」と言っている。とけだすと「あ,とけきったら水温が上がるよ。今は,まだとけている最中だからちょうど0度くらいなんだ。」と言う。
雪が降ったときに雪の中に温度計を入れてはかったら「0度だ!それ以上,下がらないねえ。」「凍っている最中だから?」とあれこれ考える。

これだけの実践を今現在していて,子どもたちがこんなふうに学んでいても,ゆとり世代の学力は低下していますか?
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