ROY草子 児童書
日々思ったことを書き記したり,本の紹介などをしたりしています。
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『東京駅をつくった男』大塚菜生
2014-12-24 Wed 17:21
東京駅開業から100年。赤れんがの駅舎をつくったのは,いったいどんな人なのだろう…。

建築家である辰野金吾。今では当たり前のように使われている「建築」という言葉も,当時はまだなかったそうです。こつこつと努力して,100年の時を超えてもずっと愛され続けている東京駅をつくった金吾。彼がずっと持ち続けていたのは「他人が自分を認めてくれないことをなげくより,自分に能力がないことを心配しないといけない」という思い。この言葉がとてもずしりと心に響きました。
金吾のアイディアがたくさん散りばめられている東京駅。今度行ったら,じっくりと見てきたいな。
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『パンプキン! 模擬原爆の夏』令丈ヒロ子
2014-12-24 Wed 17:19
「パンプキン」はアメリカ軍が原爆を落とす練習をしたり,爆弾の軌道や特性を調べたりするために作った,原爆そっくりの爆弾。核分裂は起こさないけれど,爆弾であることは間違いなく,多くの人が犠牲になった。「パンプキン」が落とされたのは,1945年7月20日から8月14日まで,日本中の30都市49カ所にのぼる。長崎に原爆が投下された後も,「パンプキン」は愛知県に落とされている。

長い間読もうと思いつつ読めずにいた本。
模擬原爆があったという話は知っていましたが,詳しいことは知らずにいました。
この物語では,模擬爆弾のことだけではなく,原爆を作るために働いた人たちの被曝のことや,それぞれの国の人たちの考えについてもふれています。
何か起きたときに「誰のせい」と責任を追及することが多いけれど,よくわからなくなってくることも多々あります。戦争もその一つではないかな…。誰が悪いとかそういうことではなく,混沌としているけれど,この世界でみんなが幸せになれたらいいのに…そんなことを考えました。
児童書だけれど,大人にも読んでほしい本です。
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『スワン 学習障害のある少女の挑戦』 漆原智良
2014-08-20 Wed 21:36
学習障害(LD)だとわかったのは,大人になってからだという少女の話です。
いじめやつらいことを乗り越え,絵本作家になりたいという夢を追いかけている姿を描いています。
現在は発達障害について大きく取り上げられるようになりましたが,当時はまだよく知られていませんでした。
その人がもつ困難さを,どれだけ周囲が理解できるか,そして,適切な支援ができるかで,人生は大きく変わってくると思います。
また,特別支援教育に対する偏見をどう払拭するか,それも大きな課題だと思います。
大人に読んでもらいたい本です。
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『ぼくと戦争の物語』 漆原智良
2014-08-20 Wed 16:42
戦争が激しくなり,浅草から福島へと疎開した心平。
学校は軍隊のようで,「そかいっ子」へのいじめもあった。
「がまんすることだな」と疎開先に連れてきた父は,帰り際に言っていた。
そして…東京大空襲。浅草にいる祖母,両親,妹はどうなったのだろうか。

戦争は人々から様々なものを奪っていく。
子どもたちからも容赦なく。
遊び,学問,食料,そして肉親…。
戦争が終わっても,生きていくのが困難な人は大勢いた。
私の両親やそのきょうだいも同じである。
でも,生き抜いてくれたからこそ,今がある。
戦争で人々がどのような思いをしたのか,その経験を次の世代へと引き継ぐことが大切だと改めて思う。
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『あたしたちのサバイバル教室』 高橋 桐矢
2014-08-20 Wed 12:46
「一番大事なのは,とにかく生きることだ!」
いじめられて学校に行けなくなった未来。
フリースクールに通うようになった未来が教わったのは,
学校で生き抜くためのサバイバル術だった。

いじめをなくす…これは本当の意味では不可能なことなのかもしれません。
でも,回避することはできるかもしれません。
フリースクールの真名子先生が教えてくれた作戦は,
大人も使えるものだと思います。
「自分がした悪いことは,自分の十字架として自分が背負うんだ。」
「人が一人死ぬと,残された者が十字架を背負うことになる。後悔の十字架を,一生,背負うんだ。」
という真名子先生の言葉が,とても心に響きました。
私は子どもたちにどう接しているのだろうかと,ふり返りつつ読んだ作品です。
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『手作り小路のなかまたち』 新藤悦子
2014-08-15 Fri 20:22
自分への誕生日プレゼントとして,読むのを待っていた本。
人生はいいことばかりじゃない。
でも,それもきっと意味がある。
幸せにつながる出会いがある。
ほんの少しの優しさがつながり,みんなが幸せな気持ちになれる。
ふんわりとした穏やかな空気が流れる手作り小路。
きっと,特別な場所ではなく,自分たちの身近に本当はあるんだろうな。
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ライトノベルって何?
2014-07-19 Sat 20:17
『日本児童文学 2014年7・8月号』が届いた。
特集は「ライトノベルとはなんだろう」
読んでみたが…うーん,結局なんだろう?
大学生の頃,荻原規子『空色勾玉』を読んで「コバルト文庫とどう違うんだろう?」と思ったが,その違いは未だ分からずにいる。
ライトノベルとコバルト文庫等の少女小説,ヤングアダルト,そして児童文学との違いは?
今回の特集を読んで,ますます分からなくなった…。
結局,「ライトノベル」という括り自体,明確な基準をもっていないがために,区別がつけられないのではないか。そもそも,児童文学と一般書の違いは?
今回,榎本秋氏は「ライトノベルは中学生や高校生をメインターゲットに据えた小説ジャンルである」とライトノベルの定義を述べているが,それならばヤングアダルトとどこが違うのだろう。先述の『空色勾玉』を含む勾玉シリーズの対象は,出版された時点では中学生~高校生だった。メインターゲットが同じということは,勾玉シリーズもライトノベルとなるのだろうか?
荻原規子の作品は氷室冴子の作品と比較したくなるのだが,両者の違いが私にはやはりわからない。勾玉シリーズの地の文は情景描写など非常に巧みであるが,会話の文になると急に現代に引き戻されたかのような感覚に陥る。その点が,おそらく氷室冴子の作品とどう違うのかと感じてしまう部分なのだろう。
ライトノベル作品を知人から紹介されているが,なかなか手を出せないでいる。それは,1冊で完結せず,何巻も続きが出ているからだ。
かつて,「児童文学はエンタメ作品で花盛り」という時期があった。それは,現在も変わらないように思う。1冊で終わらず,何巻にも渡って続く物語。長く続けば,初期の読者は完結を待たずにその作品から卒業していってしまうこともある。
私もその傾向がある。
しかし,最近のラノベ読者は卒業しないらしい。買う方としては,年齢が上がるにつれ手を出しにくくなりそうだが,ネットで買える現在は,そのようなことを気にする必要がなくなっているため,卒業しない読み手が増えているのだそうだ。アニメ風のイラストはライトノベルに限らず,児童書の文庫にも多く使われている。売り手の手法といえばそれまでなのだが,実際に表紙を見て手に取る子どもたちも多くいるのが実情だ。
結局,ライトノベルとは何なのか…。読書感想文をラノベで書く子どもたちが増えている昨今,私たちもラノベを手に取らないとついていけなくなっているのは事実だろう。
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みおちづる『ダンゴムシだんごろう』
2014-06-08 Sun 21:27
ダンゴムシのだんごろうがとにかくかっこいい!
家族思いのだんごろうは,甘いくされおちばがたくさんあるという「ダンゴムシ天国」を見つけるため,旅に出ます。
旅先で出会った誰にでも優しくできるだんごろう。
小さいけれど,心はでっかい!
まだまだだんごろうの旅は始まったばかり。
「ダンゴムシ天国」が見つかるといいね!
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『さがしています』 アーサー・ビナード
2014-05-05 Mon 14:06
物言わぬ物が訴える力の大きさを実感させられた。
「ピカドン」によって,失ってしまった人を「さがしている」物達。
あの日,持ち主に食べてもらえるはずだったお弁当。
これからもずっと着てもらえたはずのワンピース。
午前8時15分で止まったままの時計が「さがしている」のは,続くはずだった時間…。
あの時まで,みんなみんな生きていた。いろいろなことを思い,暮らしていた人々。
それが突然断ち切られた…。
子どもだけではなく,大人にも見て,読んでほしい1冊。
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『ぼくたちの勇気―心といのちを守る5つの童話』漆原 智良 井嶋 敦子 季巳 明代 かとうけいこ 高森 優芽 進藤 かおる
2014-01-12 Sun 14:49
大塚菜生さんがブログ「おはじきのじかん」で紹介してくださっていた本です。
「いのち」「体格差」「いじめ」「花粉症」「不審者」の五つのテーマをもとにした物語です。
この本が私の手元届き,子どもに紹介した直後に,身体計測がありました。
その時に,背の高い女の子が,「何cmだった?」と友達に聞かれ,とても嫌な思いをしたのです。
「私,背が高いのは嬉しくないのに…。高いのは好きでなってるんじゃないのに…。」と訴えに来ました。
まさに「体格差」の話とぴったり重なったのです。
ちょうど次の授業は道徳だったので,急遽予定を変更して,この話を読み聞かせました。
その後,背が低い男の子が,「ぼくも身長を読み上げられるの嫌なんだよ…。」と言いました。
訴えに来た子は,
「私は身長を聞かれるのが嫌だからやめてください。」
と自分でみんなに言いました。
背が高い,低い,それは自分にはどうにもできない。
私自身,背が低いのでとても悩んだり苦労したりしてきたこと,背の高い友達がうらやましかったことを話しました。
また,背の高い友達が,そのことを気にしていて,実際の身長より低く友達に伝えていたことも話しました。
背が高くても低くても,それぞれ悩むことがある。
自分で受け入れていても,人に言われるとなぜか傷つく。
そんなこともあるんだよっていう話を子どもたちにはしました。

授業の後,この本を読み始めた子がたくさんいます。
みんな,いろいろ考えてくれるんじゃないかなと思います。
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